Feb.26 (Sun) .2012
◆ 日経拾い読み
- AIJ問題、信託・企業年金も調査・・・政府、ずさん運用洗い出し 資産内容・リスク管理を点検
政府は約2000億円の企業年金資金の大半が消失していたAIJ投資顧問の問題を受け、実態調査に乗り出す。金融庁は、年金資産を運用する投資顧問に加えて、年金資産を管理する信託銀行の信託勘定で資産が確実に管理されているかの調査を週明けから本格化する。厚生労働省は、厚生年金基金など企業年金のリスク管理を調べる。AIJと同様な問題がないか点検すると同時に、再発防止につなげる狙いだ。
AIJ問題が起きて慌てて厚労省が動いている模様だが、国の年金がああいう状況になってしまうわけなので、民間の年金の管理監督などができていなくてもおかしくない。今回のケースはAIJはタックスヘイブンであるケイマン諸島の企業を経由して資金の流れを不透明にしていたらしいので、年金を預っている信託銀行に運用資産の適性把握を義務付けるようにして年金資産の正当性を担保させるなどしないと抜け道は塞げないだろう。
- 年金交付国債、焦点に・・・消費増税で償還、野党など抵抗 負担・給付問題浮上も
2012年度予算案を巡る審議で基礎年金の国庫負担割合の50%維持を目的にした「年金交付国債」の発行が焦点になってきた。償還財源を将来の消費増税で賄うため野党や与党の増税反対派が抵抗しているからだ。交付国債の発行を可能にする国民年金法改正案は予算関連法案。成立しなければ、今後の保険料負担と年金給付の問題も浮かび上がる。
現状、基礎年金財源の積立不足により国庫負担割合が36.5%に低下しているが、それを50%にするため、2.6兆円の国債を発行して穴埋めしようとしているのが年金交付国債だが、政府はその償還財源を消費税増税分から充てようとしているので、野党から反発されている。ただ、この国債発行を認めてしまうと、消費増税に賛成しないとおかしいという話にされるため、野党としても整合性を取るために賛成するわけにはいかないだろう。このシナリオを書いているのは官僚なのかもしれないが、あらゆる法案を震災復興と消費増税に結びつける考え方は、増税反対で一点突破されるとすべての関連法案がパーになり、あげくは政権転覆させるだけのインパクトを与えてしまう。実はそれを狙っているのかもしれないが、国会で無駄となる議論をさせることは貴重な時間と血税の壮大な無駄遣いでもある。
- 東電料金抑制へ「脱・自前」 開放・提携を加速・・・「総合計画」原賠機構案、取締役の過半を社外から
原子力損害賠償支援機構は東京電力の総合特別事業計画に盛る「新生東電」の骨格を固めた。電気料金の上昇を抑えるため、過剰な設備投資など高コスト体質の原因である「自前主義経営」からの転換を打ち出す。節電につながる新型電力計の国際入札手続きに2月末から着手し調達を開放。新規事業は他社との提携を基本とし、取締役も過半は外部から登用する。
東電に限らず、全国の電力会社はこれまで公共性の高い電力供給事業をしているということで、保守的、官僚的な経営をしてきたが、今回の震災を契機に電力問題が起きたことで業界全体の古い閉鎖的な体質が次々と明らかになり、改善を迫られている。政府としては東電だけをどうこうするのではなく、この機会に電力行政の見直しや業界の開放性を高め、可能であれば東西の周波数統一など明治以来手を付けてこれなかった諸問題を解決するべきだろう。
- グーグル指針、波紋広がる 個人情報を収集、横断的に利用
米グーグルが3月1日から導入する新たな個人情報の収集や利用に関する指針が波紋を広げている。従来の指針を変更、利用者に関する情報を複数のサービスで横断的に利用できるようにするものだが、プライバシー侵害のリスクが高まるとの懸念が浮上。欧州連合(EU)が導入延期を要請したほか、日本の総務省も対応の検討を始めた。
グーグルは検索技術を活用して、これまで別々に運用管理してきたユーザー情報を可能な限り統合して紐付け直し、個人情報の利用方法も変えるということだが、これはユーザーに利便性を向上させる反面、必要以上の個人情報を利用した広告表示や過剰サービスを提供するリスクも抱えている。利用している側からすると、「このサイトにはここまでの情報は知られてもよいが、それ以上は提供したくないし、関与されたくない」という一線を持っている。今回のグーグルの改定ではグーグル社内である一定のガイドラインが固まるまでは、一般ユーザーへの過度のサービス提供によってクレーム問題となり、それによってガイドラインを修正するやり方をとるだろうから、ユーザー側としても防衛意識を持って情報を扱うようにしないと、知らないうちに自分のプライベートな情報を他人に思った以上に知られていたということになりかねない。
0 件のコメント:
コメントを投稿