- 春に入学、授業は秋から 一橋大が独自案検討
東京大学が全面移行を検討している秋入学について、一橋大学が入学時期を春のままにしながら、本格的な授業の開始を秋に移す独自案を検討していることが21日、わかった。入学から秋学期までを「導入学期」、4年次の最後の3カ月を「修了学期」とし、実質的な学部教育は7学期で終える。春入学・春卒業の枠組みのまま、国際標準の秋入学に合わせた授業日程が組める利点がある。秋入学のメリットは、海外からの留学生を受け入れやすくなったり、日本人の留学がしやすくなる、そして大学生の質的レベルアップにつなげていきたいということなのだろう。ただ、時期の問題だけでそれを解決すれば日本人の留学生が飛躍的に伸びるのか?本来、現状各大学に存在する制度上の問題点や、日本人学生の質が世界的に見てどういうポジションにあって、それをどう改善していくのか?という点から議論をしていく必要があるのではないかと感じる。
入学時期が変わるということは、大学の前後に関わっている業界、つまり入学前では高校や予備校での入試対策やカリキュラムの変更が求められ、そして卒業後では企業や官庁などでの採用体制見直しや国家試験実施時期の変更なども迫られる。一部の企業では就職活動時期を流動的、前倒しにするなどの動きは出てきているが、大規模な雇用環境の変化も起きてくる可能性はある。
景気の低迷もあり、また学生数の増加もあって昨今の大学生の就職内定率は低下している。企業もコスト効率化の観点から人件費抑制、正社員比率抑制を進めていることもあって新卒採用人数を減らすところも多い。しかし、そもそも新卒採用ありきの就職業界自体が今の世の中に合っているのか?以前は終身雇用制度を採用する企業が多かったから、新卒入社で一から教育して一人前にしていき、年齢を重ねるとともにその企業を支える役割にしていくことが一般的なキャリア形成の姿だったのだが、現在では入社から定年退職するまで一つの企業で終える人が減ってきており、企業側としては入社してもいつ転職するかわからないので新卒採用のメリットが薄れてきている。一方、就職する学生側としてもいくら大企業であれ優良企業であれ、いつ経営破綻しないとも限らないというのを過去の多くの倒産事例から見てきているし、昨今の企業は退職金制度を見直したり廃止するところも多いので、定年まで働こうというモチベーションも必然的に下がってきている。
このような企業と学生の関係変化を捉えつつ、今後の学生に求められる能力、それは働くだけでなく研究分野に進むにしろ必要とされる能力を、大学でどう教えていくのか見直す契機なのかもしれない。それは大学に限らず小中高においてもしかりで、教育制度そのものの見直しを時代から要請されているように感じる。現状、国では足下の経済や社会保障の問題ばかりに目が行っているが、同時に将来国を支える子供たちの教育問題の解決も速やかに実行する必要があると考える。
- 欧州 南北に亀裂 独は支援疲れ、追加措置困難
難航していたギリシャ向け第2次支援策がようやく固まった。ユーロ危機の震源地であるギリシャの無秩序なデフォルト(債務不履行)を当面回避するメドは立った。だがこれはユーロ安定への多くのハードルを1つ越えたにすぎない。イタリア、スペインなど域内の大国への波及を防ぐ防波堤の構築や中長期の財政連携・成長戦略など難問はまだいくつもある。EUのなかで決して大きくはない財政規模のギリシャへの対応で欧州内では混乱を続けているようにみえるが、実はイタリア、スペイン、ポルトガルなど第二、第三のギリシャ候補が財政破綻するリスクを抱えており、それらが仮に破綻するとギリシャの比ではなくなる。現状はドイツやフランスが主導してEUの経済混乱を抑えようとしているが、EU各国がEU全体を考える余裕が無くなって内国主義に転換してしまうと経済の混乱だけでは済まなくなってくる。
- 「65歳以上=高齢者」見直しへ ・・・「支える側になって」政府提起 現役世代の負担軽減
政府は65歳以上を一律に「高齢者」と位置づける現行の定義の見直しに着手する。5月をめどにまとめる「高齢社会対策大綱」で、高齢者も可能な限り「支える側」に回る考え方を打ち出す。元気に働くシニアも多く、すべて「弱者」と見なす仕組みでは、現役世代の負担増大に歯止めがかからないためだ。2010年時点での平均寿命は男性で79.64歳、女性は86.39歳。65歳からの残り寿命を考えると高齢者の閾値を引き上げるのは理解できなくはない。しかし、定義の変更だけでなく雇用もしかりだが医療費負担などの社会保障のあり方や高齢者層に対する支援についても見直す必要がある。そういう意味では冒頭の教育制度の改革もしかり、今の日本のあらゆる仕組みを見直す時期に来ているわけで、それを進めるのは政治家の役割であり、そのことを政治テーマとして掲げて活動している政党・政治集団はどこか?ということである。既存二大政党の民主党・自民党からはこれまでの仕組みを改善する話は出るが、ゼロベースで一から設計し直すまでの改革案は出てこない。第三極が大阪で生まれつつあるが、維新の会だけでなく既存小政党や民主・自民議員のなかからも同様の主義・主張を持つもの同士が集まって政界再編が起きるくらいでないと、この国の制度を抜本的に変えるだけの大きなうねりは出てこないだろう。
- 発電、ガス頼みに危うさ
全54基の原子力発電所の停止が近づいている。再稼働がなければ、日本は当面、天然ガスの火力発電所に電源を依存せざるをえない。急激なガス輸入の増加は日本の国富流出につながる。中東情勢の緊迫化など潜在的なリスクも膨らむ。かつてない「ガス依存時代」への備えは十分か。原発が止まったから火力依存度を増やさざるをえず、液化天然ガス(LNG)の輸入が急増して貿易赤字に転落した。非常にわかりやすいシナリオだが、そもそも原発の依存度はエネルギー供給全体の1割程度。そして国内の発電設備での電力可能供給量は 1割以上消費量を上回っているので、原発が全停止しても理論的には停電することはない。しかしさまざまな利権が絡んでいるから各電力会社は原発の再稼働を求めている。
発電コストの低減を考えると、原料単価の低い発電方法を増やすわけだから原発依存度を高める考え方はわからなくはないが、それはあくまで原発が「まったく事故が起きない前提」で語られている。昨年の東日本大震災で発生した福島原発事故はその前提を根底から覆したわけで、日本が地震大国である以上、マグニチュードをいくつに想定しようが地震起因の原発事故が起きる確率はゼロにはできない。つまり理論的には日本全土で同様の地震が発生して全原発が事故を起こした場合、日本のどこにも住めなくなる状況に陥る可能性もゼロではないのだ。
人間は誰でも一度大きな災難に遭うとしばらくは大丈夫と思ってしまいがちだが、天変地異というのは人間の考える領域外で起こるわけであり、人間にとっては大災害でも地球という天体レベルではたいしたダメージではないわけで、地殻変動による地震やマグマの地表噴出による火山噴火などは今後も起きる。そういう緊急事態が発生したときに人間自身がコントロールできないものは人間自体を、ひいては今の生態系自体を滅ぼすことにつながり、原発はその一つの因子であると思うのである。
- ライフ、出店ペース2倍 食品スーパーやコンビニに対抗・・・3年で50店、500億円投資
食品スーパー最大手、ライフコーポレーションは2013年2月期から3年で、新たに50店を開く。従来の2倍の出店ペースで、既存店の改装なども含めて過去最大規模の700億円を投資する。首都圏などの食品市場では、コンビニエンスストアが総菜・生鮮類を強化。食品スーパーの売上高は伸び悩んでいる。ライフは積極投資で、顧客争奪戦に備える。ライフがうまくいくかどうかは知らないが、スーパー業界がその品揃えと価格を全面に出してコンビニ業態にぶつけると、コンビニ業界は釣られて値下げをせざるを得ず、これまでフランチャイジーと本部で分けあっていた利益構造が崩されるから、バタバタとつぶれるコンビニが増えるだろう。ただし、スーパー側としてもコンビニよりもはるかに大きな店舗規模でそれを実現するには多大なコスト増が見込まれるので、どこでコスト吸収するかやオペレーションコスト構造を改革する必要はある。また、大手コンビニチェーンはスーパー業態を抱えているところもあるため、ライフのやり方に追従するとグループ内で共食いするハメになる。過去にデパート業界を駆逐したスーパー業界、そしてスーパー業界を駆逐したコンビニ業界、そして今コンビニ業界をどこが駆逐するのか見どころである。
- 任天堂 ネット通販を打ち切り
「Wii」を使って動画のダウンロード販売や、食品や衣料品などをネット通販するサービス「Wiiの間」を4月30日で打ち切る。テレビにせよ、テレビゲーム機にせよ、リビングPCにせよ、何かとお茶の間で主導権を握ろうとマルチパーパス型の端末サービスを提供したがるが、うまくいっているところを見た試しがない。ゲームは所詮ゲームであり、仮にそれよりも付属サービスのほうが便利だったとするとその瞬間からその端末はゲーム機でなくなってしまうので、根本的にユーザーがそれを求めていない気がする。
ではスマートフォンはどうなのかというと、これは電話機に付属機能がついたのではなく、パソコンに近い携帯型端末に電話機能がついたというのが正しい。そしてこれが受け入れられているのは、従来ノートパソコンと携帯電話を別々に持たなければならなかったのが、一つに集約できてかつ、携帯利便性も向上したからに過ぎない。しかし通信コスト等の問題が残っていて、いまだに携帯電話とスマホを別々に持つ、あるいは会社用と個人用で携帯電話やスマホを2台持ちしている人も多く、そのような点がサービス改善の余地を残していると感じる。
- グリー カードの交換機能再開
ソーシャルゲーム「探検ドリランド」で停止していたカードの交換機能を再開した。不正に複製できる不具合の再発防止や調査にメドが立ったため。ゲーム内の仮想通貨で購入できる商品をヤフオクなどでリアルマネーで販売するというのは不正を招きやすい。今回は国内だったからそれほど騒ぎになっていないが、仮に海外だと正規に使用しているユーザーから訴訟を起こされるリスクもある。今後海外展開を目論んでいるグリーとしては、この点を投資家に突っ込まれる可能性がある。また、自社開発している場合は社内の開発者による意図的な不正も考えられるため、社内チェック体制などを見直す必要があると思われる。
- 取次最大手の日販、本「買い切り」導入へ出版社・書店と協議 ・・・返品制限し生き残り
出版取次最大手の日本出版販売(日販)は書籍の取引で、書店からの返品を制限する「買い切り制」を導入する方向で大手出版社や書店と協議に入る。現在、書店は売れ残った書籍を原則として自由に返品できるが、取り分(売上総利益)が少ないうえ、返品コストは出版社や取次の収益を圧迫している。市場の縮小が続き、電子書籍の普及も始まっていることから、商習慣を改め業界全体の生き残りにつなげる。従来は返本自由な代わりに書店が価格決定できない再販価格維持制度を適用していたが、書店の利益率を高める代わりに返本を制限し、そして書店は値下げなどで在庫処分することをできるように変えるのが趣旨のようだが、これは書店間での値引き競争を生む可能性があると同時に、出版社や取次からの在庫押し付けにより書店の収益を圧迫するリスクも生む。しかしながら電子書籍等の普及に危機感を感じて業界最大手が商習慣を改めようとすることは時すでに遅しの感もあるが、前向きに評価できる。
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