2012年2月15日水曜日

Feb.15 (Wed) .2012

◆ 日経拾い読み


  • 日銀、脱デフレへ緩和継続 「物価上昇1%めど」明示 ・・・国債買い入れ、年40兆円に 
日銀は14日の金融政策決定会合で追加緩和策を決めた。会合後の記者会見で白川方明総裁は「消費者物価上昇率1%が見通せるまで強力な金融緩和を推進していく」と述べ、デフレからの脱却に向けて資産買い入れを続ける方針を表明した。また資産買い入れ基金を10兆円増額し65兆円とする結果、日銀による長期国債の買い入れ額は年間40兆円規模に膨らむ。一段の政策対応で、成長力強化の後押しを狙う。
日銀何やってるの?という周りからの圧力に屈してやむなく出したような感じだが、物価目標を明示したことはほんの少し前進した。ただデフレからの脱却にはこれらの金融政策だけでは無理ということを日銀自身もわかっていて、あえて目標義務や達成責任には言及していない。デフレの脱却には経済の成長とさらなる金融緩和策が求められるが、そこまで踏み込まないところが日銀らしいというか役人仕事というか、FRBとの大きな差である。


  • 「維新の会」近づきたいけど…与野党、間合い探る 政策集「一緒」「性急な印象」
橋下徹大阪市長が代表を務める地域政党「大阪維新の会」がまとめた政策集原案が14日、与野党に波紋を広げた。各党とも次期衆院選をにらみ協力姿勢を示したいのが本音だが、首相公選制の導入など実現への壁が高い政策も多く、間合いをはかりかねている。
これは橋本流の戦い方かもしれないが、まず花火を打ち上げて賛成と反対集団にグルーピングし、反対集団を抵抗勢力と位置づけて民意を得るやり方なのだろうか。憲法改正は衆参両議院の2/3以上の賛成と国民投票の過半数の賛成を必要とするので、憲法改正を要する案件については実現不可能だという政治家もいるが、であれば憲法改正はいつできるのか?そもそも敗戦後に戦勝国から与えられた憲法を金科玉条のごとく改正もできずに70年近くも運用してきたことが問題であって、まずは憲法改正を今よりはやりやすくするための要件緩和が維新の会の狙いだと思う。その後第9条の問題とかが噴出してくると思うが、いきなり9条をターゲットに憲法改正を目論んできた過去の政治家たちよりはよほど賢いやり方だろう。


  • 東電の責任明確化狙う 普通株で経営権 ・・・経産相「資金注入、りそな方式で」 資金回収の道筋読めず
基本方針としては、

・ 出資は普通株とし、原子力損害賠償支援機構が2/3以上の議決権を持つ。
・ 公的資金注入にあたって東電側の経営責任を明確化する
・ 資本注入後も上場は維持する

財務省は機構の議決権は1/3程度に留めるよう求めているが、枝野経産大臣は経営権の掌握を前提として主張している。東電は経営権を握られない過半数未満での取得を主張しており、どこで落とし所を作るかだが、おそらくは悪くとも51%程度で大臣の顔を立てるのではないかと見ている。

ただ、枝野氏がここまで東電の経営に対して強硬に主張するのは、憶測だが東日本大震災の際の東電の対応によほどなにか腹に据えかねることがあったのではないだろうか。経営陣を変えようとするのは当時の経営陣の言動を信頼できない、そして原発被害への補償をする際にも膨大な手続き書を配布して住民を混乱させたり、そういった一連の企業姿勢に相当の不満を持っているように感じる。特に枝野氏は震災発生時1週間ほどは寝る間もなく記者会見に出ていたことから、当事者としての危機感はもっとも強かっただろう。東電の今後の姿勢にあまりに誠実さが欠けるようなら、ひょっとして当時の経営陣のダメっぷりを枝野氏が暴露することもあり得る。


  • ギリシャ経済、低迷続く 10~12月GDP7%減 ・・・緊縮策で冷え込み
民間企業の経営とは違って国で緊縮策と増税を行ったらどうなるか、日本政府も景気後退時に増税するとどうなるかという意味でよく見ておくといいと思う。増税すると間違いなく経済は失速するし、政府が財政出動を抑えるとさらに冷え込む。今のギリシャは瀕死でほぼ助からない患者に一生懸命輸血しているようなもので、フランスやドイツは「蘇生させようとでき得る限りの努力をしたが及ばなかった」と後日コメントするだろう。


  • 商標侵害、通販サイトも責任 ・・・知財高裁判決「指摘後も放置なら」 「楽天は対応」賠償責任認めず
これは原告のイタリアの企業が自社商標つきのロゴ入りグッズが楽天市場で売られていることに対して運営企業の楽天に商標侵害差し止めと賠償を求めていたもので、一審では楽天は当事者ではないとして請求が棄却され、原告側が控訴していたもの。

法的な解釈にはいろいろあるのかもしれないが、一般的なビジネス感覚としてはモールとして売場を店子に貸している楽天が店子に対する一定の管理責任を負うのは当たり前だと思う。楽天がモールからなんの収入も得ずにボランティアとして場所貸ししているならまだしも、ここでの店子からの販売手数料収入が本業のほとんどの利益なんだから、違法な営業をしている店子を放置して善意の第三者として振る舞うのはおかしい。今回のケースでは楽天は原告からの指摘から商品を8日以内に削除して問題を是正したので賠償はしないという姿勢だが、一般的にはこういうのは即日対応、遅くても一両日中に対処するのが当たり前なので、その点楽天は認識が甘い気がする。

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