◆ (本日は日経休刊日)
歌手のホイットニー・ヒューストンさんが宿泊先のホテルで急死しているのが見つかった。1985年にデビューして以来、1億数千枚ものアルバムを販売するなど、アメリカでも大成功した一人だが晩年は離婚、ドラッグ中毒などでスキャンダルを報じられることが多くなっていた。
スターと呼ばれる人たちは、きっと通常では考えられないほどの精神状態に追い込まれるのだろう。大金を手にし、周囲は誰もが自分をもてはやし、さらなる活躍を期待する言葉を投げ掛けられる。最初はその成功を楽しみ、いつまでもこの時間が続いてほしいと思うが、徐々に孤独感が深まっていく。あらゆる自分の言動が神格化されていき、素の自分とのギャップもどんどん開く一方で漠然とした不安にさいなまれていく。ときには本当の自分を理解してほしい、本音をぶちまけたい衝動にかられるが、神格化されたキャラクターがそれを許さない。周囲は成功して何が不満なのか訝しがるだけで誰も本当の気持ちを理解してくれようとしない。そういった状況におかれて奇行に走ったり、酒やドラッグに溺れて名声を失墜させてしまうスターも過去から数多くいた。もちろん生涯をスターのまま人生をまっとうする人も多くいるが、スターという存在に本来の自分を潰されてしまう人もいる。ホイットニーは後者と位置づけられるのかもしれないが、そのほうがある意味人間らしい生き方をした人のように思える。
Rest in peace.
天皇陛下が心臓の冠静脈のバイパス手術を受けられるそうだ。今上天皇は御年78歳、民間人であればとっくに引退している年齢にもかかわらず、いまだに数多くのご公務をこなされておられる。戦後、日本国憲法の制定により皇室は国・国民の統合の象徴と位置づけられ、政治への無関与が規定されている。125代にわたって継承されてきた天皇のなかで、今上天皇は唯一即位してから政治行為を明確に許されない位置付けでの皇位をまっとうされておられるわけだが、日本国民としてはそれがなにか心の中でモヤモヤとした糸が絡まったような感情を覚える。皇室の存続を議論するなかでは皇位継承は男系男子でなければならないとか、女性宮家を創設して皇室人員を減らさないようにするだとかいろいろあるが、現在の日本の統治システムのなかで皇室の役割をどうすべきか見直す必要があるのではないかと感じる。日本国憲法ならびに皇室典範は、大日本帝国憲法下で戦争に突入し終戦を迎えた昭和天皇を対象にGHQが草案を起こして作られたものであり、その後日本は民主主義国家として極めて平和的に運営され、皇室も過敏なほど政治的行動からかけ離れた立ち位置での活動をされてきた。陛下のご年齢を考えると現在の国事行為は明らかに負担となっており、秋篠宮殿下は天皇陛下のご公務に定年制を設ける考えもあるのではないかと間接的に苦言を呈されている。今後の陛下のご負担を減らすということも重要だが、皇室のあり方やご公務のあり方について、政府や議会は皇室のご意見を尊重しつつ改善に向けた検討をしていくべきであると考える。
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