2012年2月10日金曜日

Feb.10 (Fri) .2012

◆ 日経拾い読み


  • ギリシャ緊縮策合意・・・EU・IMF、追加支援の公算
ギリシャ政府は9日、欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)が次期金融支援の条件として求めていた緊縮策を受け入れることで連立与党3党と合意したと発表した。これを受けてユーロ圏諸国は同日夜(日本時間10日未明)に財務相会合を開き、同国向け支援の是非を協議する。金融支援が実行される公算が大きくなり、ギリシャは無秩序なデフォルト(債務不履行)の回避に向け大きく前進する。

緊縮策のポイントは、

(1) 歳出をGDP比1.5%削減
(2) 新規雇用時の最低賃金を現状の750ユーロから22%引き下げ
(3) 公務員15000人削減

などで、年金の支給減額については合意に至らず、他の名目を削減するとの報道もあるようだ。
ギリシャの公務員年金はほぼ現役時の給与を支給していたようなので削減すべきだと思うが、最低賃金を引き下げて年金を下げないのは確実に若年者層の負担が増大し、彼ら世代の反発を招くだろう。どのみちファーストステップをぎりぎりクリアしたようなものなので、今後も注視しておかなければEU危機はまだまだ予断を許さない状況なのは間違いない。

  • 復興庁発足、「縦割り」の壁・・・被災地の要望に一元対応 省庁への勧告、強制力なし
東日本大震災からの復興の司令塔を担う「復興庁」が10日発足した。省庁ごとの縦割りを排し、被災地の要望を一括して受ける。9日には岩手、宮城、福島の被災3県の来年度予算案も出そろった。ただ震災から約11カ月を経て誕生した同庁に対しては、権限などの面で力不足との指摘もある。復興事業の加速を必要とする被災地には「二重行政に陥るのでは」との見方は多い。

復興庁は各府省の上に位置づけられるそうだが、プライドの高い官僚のことだから既存省庁とのつばぜり合いが起きることは予想される。こういう組織を本当に機能させたいのであれば、

・ 首相直轄組織とし、所管大臣は首相権限で各大臣に指示できる
・ 被災地に置く復興局には地元自治体、既存省庁の出先機関からも出向させる
・ 東京の本部には各省庁への調整機能を持たせ、所管大臣と財務大臣が連携して予算を調整
・ 所管大臣は定期的に進捗を国会に報告、遅延事項は首相からトップダウンで指示

などにより、既存省庁を強制的に動かすとともに、復興状況を国民に知らせて間接的に首相、中央官庁にプレッシャーを掛ける仕組みにしないと満足に機能しないだろう。被災地現場の要望明確化と迅速な復興支援に対するボトルネック解決、復興全体計画の進捗管理をコミットできる体制にしていかないと現場の要望するレベルでの復興がスケジュール通りには進められない。

  • 東電・政府、攻防続く 西沢社長、値上げ問題を釈明 追加賠償支援 火種に
東京電力の西沢俊夫社長は9日、経済産業省資源エネルギー庁の高原一郎長官を訪ね、企業向け電気料金の引き上げについて釈明した。唐突な値上げに世論の反発が強いことが直接の理由だが、「公的管理」を巡る政府と東電とのつばぜり合いが背景にある。関係者が10日と想定していた賠償資金の追加援助の認定も先送りされる公算だ。

つばぜり合いしている場合ではないような気がするが、国が東電の経営にどこまで介入するかと国がどの程度東電の経営責任を負担するかがぼやけているからこういう状況になる。東電としては上場企業としての業績に対する責任があるから収益悪化の改善策として値上げを選択しているのだし、一方で国がどれだけ赤字を出しても経営破綻させない前提にしておけば値上げというオプションは使わせずに済むわけで、値上げ=外部企業からの収入増加を狙うということは国や東電以外に迷惑をかけるわけだからまず権限と責任をはっきりさせるほうが先だと感じる。

  • MS&AD、大幅赤字 傘下2損保の再編急ぐ・・・コスト削減、合併・機能集約軸に
今期に大幅赤字を計上するMS&ADインシュアランスグループホールディングスは、グループ内の再編を進める考えだ。自然災害による被害が赤字転落の主因とはいえ、同社の危機感は強い。コスト競争力を高めるために傘下の2損害保険会社の合併や機能別集約などの案が浮上しており、2012年度中にも具体像を決める方針だ。

三井住友海上とあいおいニッセイ同和がくっついてできた会社だそうだが、パッと見て何の名前かわからなかった。頭文字を取って適当に付けた名前からしても、統合効果を期待するのはもう少し先のような気がする。

  • ドラギ総裁、日本に異議 「単独の為替介入、すべきでない」
欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は9日の記者会見で、日本が2011年10月末から11月初めに実施した円売りの為替介入について「もし介入が必要なら、多国間の枠組みでなされるのが当然だ。単独で実施すべきではない」と述べた。円高阻止の介入に対する欧州側の厳しい態度を改めて浮き彫りにした。

介入するたびに怒られるのはいつもの光景だが、そういう意味で直接介入で市場に影響を与えるよりも量的緩和を柔軟に行える仕組みを導入(現行法の改正など)が求められるのだろう。

  • マクドナルド、最高益・・・前期経常276億円 店舗大型化が奏功
日本マクドナルドホールディングスの業績が好調だ。9日発表した2011年12月期の連結決算は経常利益が前の期に比べ2%増の276億円と、01年に上場して以来の最高益となった。郊外のドライブスルー併設店など大型店中心に利用客が伸びたほか、不採算店の閉鎖による合理化効果も表れた。12年12月期の経常利益も3%増の284億円と、連続最高益を見込んでいる。

店舗の大型化が奏功とあるが、ハッキリいって商品の価格を高くしているから儲かっているとしか思えない。あまり利用しないから正確かどうかはわからないが、以前300~400円程度だったバリューセットが今では700~800円近くする。ナゲットとかおまけをつけると1000円超えるのだ。客単価が倍になればさすがに利益が出て当たり前だが、イメージ戦略ありきのマーケティング主体での今のやり方ではいずれ客離れが起きて値下げをするハメになるだろう。今は目玉商品に高単価のボリュームのある商品を持ってきて短期限定的に販売する仕組みが目新しくて売れているのだろうが、いずれ飽きられる。

  • ソニー・平井次期社長、TV事業再建「大胆に決断」 医療など新分野開拓も
4月1日付でソニーの社長兼最高経営責任者(CEO)に就任する平井一夫副社長=写真=は日本経済新聞のインタビューに応じ、長期不振が続くテレビ事業の再建を軸としたグループ改革を「スピード感を持って大胆に決断する」と述べた。医療分野など新市場の開拓を目指すほか、社長就任前後には新たな経営計画を公表する方針を明らかにした。

ソニー浮沈のカギはテレビ事業をどうするかだろう。独自技術で他社に提供できない製品を開発するか、とにかくローコストにしてコストパフォーマンス重視にするのか、そのバランス取りだと思うが、後者を目指すのならテレビ事業は売却したほうがいいと思う。次期社長の発言で気になったのは、アップルなど世界の有力企業とどう対抗していくのかという質問に対して、「はっきり言って奇策は無い。」というところだ。ソニーのかつての良さは、他社がとても開発しそうにない奇抜な製品を出す会社という期待感があったところで、それで多々失敗もしただろうが今のアップルに期待するような感覚がソニーにこそあった。バランス経営を志向するよりは失敗してもとんがったモノ作りをするようなマーケティングよりも技術を前面に出した会社になってほしいと個人的には思うが、どうなるか。

  • 通販が実店舗拡大・・・ ニッセン、渋谷に旗艦店
カタログ通販大手が実店舗の出店を拡大する。ニッセンは3月に東京・渋谷に旗艦店を出し、2015年までに現在の10倍の約30店に増やす。ベルーナはこのほど1号店を開いた。新規客を獲得し、顧客の生の声を商品に反映させる狙い。各社はインターネット通販も手掛けており、カタログ、実店舗を加えた3つの販路を組み合わせ、収益拡大につなげる。

いわゆるショールーム型店舗として通販顧客を増やしたい販促策の一環だとは思うが、通販事業と小売業は似て非なる業態なので、得てしてこういうのを増やしていく勢力が社内に拡大して戦略があいまいになりやすい。ネット通販ではアマゾンが国内でも圧倒的に売っている今、視点を内向きにするよりも外向きにしてシステムをさらに発展させるとかアジアに進出するとか方法はあると思うが、国内通販会社同士の動向を見ながら横並びで動いているままではジリ貧に陥る危険性がある。

  • ヤマダ電、高利益率が強み・・・今期、減収でも経常益最高 販売力と調達力が両輪
家電メーカーが相次いで大幅赤字に陥る中、家電量販店最大手のヤマダ電機の収益が底堅い。9日発表した2011年4~12月期連結決算は減収減益だが、家電エコポイント制度と地上デジタル放送への完全移行という特需の反動が背景。12年3月期通期は6%減収へと下方修正しながら、経常利益は過去最高の1400億円を見込む従来予想を据え置いた。上昇傾向にある利益率は、ヤマダ電の販売力に頼る家電メーカーへの交渉力の強さを浮き彫りにする。

家電各社が大赤字を出している状況の中で大手家電量販店で赤字のところは無い。つまり、メーカーの収益を安値競争を繰り広げる家電量販店と顧客が分けあっている構造なのだ。家電量販店は販売時点で大幅赤字でも、メーカーからの補填(バックリベート)で収益を確保する仕組みとなっている。家電量販各社の収益率の違いは、多少の費用構造の違いはあれど、メーカーから補填を引っ張ってこれる力の差にほかならない。メーカーが利益を出せるようにするには、家電量販店を選別・整理する方向で補填のバラマキを減らすだとか、外資系メーカーのように一切補填はしないなどの戦略に切り替えていかないと、業界の横並び・もたれ合い構造は改善しないだろう。

  • 「モスド」首都圏に初 モスフードとダスキン 恵比寿に4月、洋菓子など提供
モスフードサービスとダスキンは4月1日、共同で展開する「MOSDO(モスド)」をJR恵比寿駅前に開く=写真はイメージ。広島県府中町、京都市に続く3号店で首都圏では初出店となる。近隣オフィスの20~40代のOLやビジネスマンの利用を見込む。

まず名前を見て、モスバーガーとマクドナルドがひっついたような名前だと思った。グループだからなんとかしてシナジー効果を出そうとするのはわかるが、ダスキンといえばモップのイメージしかないので、飲食業のイメージとは相反するように感じるが。


  • auで通信障害 データサービス、全国130万回線に影響
KDDI(au)は9日、携帯電話のデータ通信サービスで障害が発生したと発表した。9日午後4時11分に通信設備が故障し、通信経路を切り替えて午後5時17分に復旧した。全国で最大130万回線が影響を受け、スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)がインターネットにつながらないなどの障害が起きた。

ドコモの障害が取り沙汰されていたが案の定、KDDIでも発生。いずれソフトバンクでも起きるのだろう。こういうのが起きる前に設備増強計画を発表するなりしないと、後手後手に回るハメとなる。

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