2012年2月8日水曜日

Feb.08 (Wed) .2012

◆ 日経拾い読み(目についた記事を勝手に論評)


  • 通信・商社上位に・・・上場企業 今期利益ランキング 牽引役 10年で様変わり
企業業績の牽引役が様変わりしている。2012年3月期の予想連結純利益が多い順に上場企業をランキングしたところ、上位にはNTTドコモなど内需型の通信や、資源高で潤う商社が名を連ねた。テレビ不振と円高で苦境に立つ電機大手は、パナソニックなど5社が1千億円以上の赤字となる。日本の稼ぎ手が製造業から非製造業へ、輸出関連から内需関連へと移り、産業地図が塗り替わろうとしている。

上場企業の12年3月期利益ランキング(単位:億円)

予想純利益が大きい企業     予想最終赤字が大きい企業
 1. NTTドコモ 4740      1. パナソニック  7800
 2. NTT    4650       2. シャープ    2900
 3. 三菱商事  4500      3. ソニー     2200
 4. 三井物産 4300       4. エルピーダ   1100
 5. ソフトバンク 3100       5. NEC     1000

この記事では、10年前は製造業が上位を占めていた(トヨタ、日産、ホンダ、武田薬品、任天堂)のが、通信業、商社が上位を占めるようになってきた変化を分析しているが、利益金額だけの比較ではなんともいえない。ここ数年は超円高なので輸出比率の高い企業は収益を圧迫されているし、自動車・電機などは産業構造の転換期なので一時的に低迷しているともいえる。
また、赤字幅が大きく出ている企業の多くは収益が悪化したことでの繰延税金資産の取り崩しによる費用増加で増えているわけで、本業でここまでの赤字を出しているわけではない。なんにせよ、円高デフレ対策は一民間企業ではどうしようもないので、政府の具体的な政策が打たれないと輸出関連企業の業績回復は遅れる一方だろう。


  • 14年度以降に先送り・・・公務員人件費2割削減
また民主党のマニフェスト詐欺が確定したわけだが、案の定公務員人件費の見直しが中途半端になりつつある。そもそも公務員人件費の削減目的が東日本大震災の復興財源としていることから手段と目的を履き違えている気がするが、民主としては2年間の時限的削減とセットで人事院の廃止(あるいは公務員給与見直しの組合関与を認める)をニンジンにしようとしてたので、そんなことするくらいならやらないほうがいい。そうなると一時的に公務員給与は下がるが、2年経てば元に戻り、その後は公務員側が好きなように給与を上げられるからである。それが問題になる頃は自分たちは野党に戻ってるだろうから後は野となれ山となれという気持ちで平気でそういうことをするのだろうか。


  • ドコモまた通信障害・・・関西、一時通話できず
技術者が不足しているということらしいが、最近はドコモ一人勝ちという状況ではなく、直近では1月の携帯純増数が3位に転落してるわけだしそろそろNTT法を改正してもらってグループ会社の再編をできるようにしたほうがいいのではないかと感じる。


  • 9兆円介入 円高続く・・・阻止狙った「総力戦」
円相場が対ドルで過去最高値をつけた昨年10月末以降、政府・日銀が実施した為替介入の詳細が7日、明らかになった。8兆円規模と1日としては過去最大の介入に踏み切る一方、実施を公表しない「覆面介入」を4日間にわたって実施するなど総力戦の様相。あらゆる手段を駆使して投機筋を牽制したが、円は直近も1ドル=76円台で高止まりしており、円高圧力はなお根強い。

円高対策頑張ってますよ~ということをアピールしたいのかもしれないが、今の状況で多少の為替介入をしてもまず円高は是正されないだろう。リーマンショックやユーロ危機などでドルは4倍、ユーロは約2倍のマネタリーベースとなっており、円は1割程度のアップしかしてないから通貨流通量だけ見ても相対的に円高に振れて当たり前なのだ。財政難のアメリカに貢ぐがごとく米国債を買って外貨準備高を増やすくらいなら、円を刷って復興財源に回すとか赤字国債に回すなどすればインフレに向くうえに円高も是正できる。結構いろんな人がこういう意見を言ってる気がするがなぜやらないのか不思議だ。


  • 米、230兆円の赤字削減へ・・・10年間で、13年度の予算教書
7日付けのウォール・ストリート・ジャーナルは、米政府高官の話として、オバマ大統領が13日に議会に提出する2013会計年度の予算教書で、今後10年間で3兆ドル(約230兆円)規模の財政赤字削減を求めると報じた。内容としては半分の1.5兆ドルは富裕層への増税、大型所得税減税の打ち切り、年間所得100万ドル超の世帯を対象にした追加の増税を盛り込むという。

これは日本もやったほうがいい。大阪の橋下市長も貯蓄税の導入を薦めていたが、貯蓄税自体はどうかと思うが、要するに現在の日本の貯蓄のうち8割以上は老人層が持っていて、そこに眠ったお金が1000兆円を超しているわけで、それを流動的にすることは消費につながり景気を浮揚させる。こういう政策に異論を唱える人がよく「あまり富裕層に増税すると海外に逃げる」という人がいるが、年寄りは海外に行ってまで節税する人は少ないだろうから問題ない。そこまで真剣に節税を考えている人は既に海外に行っている人が多いだろうし。貧乏なわれわれからあれこれ少しずつ毟るよりもそのほうがよほど効率的だし行政コストも少なくて済む。


  • DeNAの成長鈍化・・・10~12月 経常益14%減127億円
14%減とはいっても四半期で127億円もの経常利益を出す会社はそんなにないと思うが、どうしても同業態のグリーと比較されてしまう。ソーシャルゲーム事業は自社で開発して提供するものと他社のコンテンツを借りて、あるいは買って提供するものとがあるが、外注比率が高くなると収益性が低下する。なので安く買い叩こうとしたり、競合他社に有力コンテンツを流すまいとして業者を囲い込もうとするから係争するハメになる。DeNAは創業社長から2代目に変わったのでなんとか違いを出そうと手始めに動いたのが横浜球団買収だが、コンテンツとしては枯れつつあるプロ野球。知名度の向上には役立つだろうが、今後どうなるか。


  • 自殺対策の標語「GKB47」撤回・・・岡田副総理
岡田克也副総理は7日の記者会見で、アイドルグループ「AKB48」をもじった3月の内閣府の自殺対策強化月間の標語「あなたもGKB47宣言!」を撤回することを明らかにした。標語は「あなたもゲートキーパー宣言!」に変更。300万円かけ作ったポスター25万枚は回収し破棄する。

GKBというのは「ゲートキーパーベーシック」の略で、47は都道府県を意味するらしい。そもそもゲートキーパーというのが自殺予防のための手助けをする人ということをこれで初めて知った。それほど知られていないキーワードをAKB48のように認知されたいと現場の担当者は考えたのかもしれないが、かなりずれたアプローチとしかいいようがない。ゲートキーパーという横文字を使うのがどうかもそうだが、年間3万人を超える自殺者を毎年出している異常な国なんだから、もっと真剣に中長期的に自殺者数を改善するために国家として大臣を立てるなりして取り組むべきだ。

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